プロフィールあらすじ

あの時の決断がなかったら…どうなってたんかな?
と今でも思うくらい自分の人生って先がなかった

決断したんだから、今更そんなこと考える必要はないんだけど、、、

それぐらい、フラフラと行き先が見えずに霧の中を彷徨っていた。

決断というのは、スペインに行くと決めたこと。

23才だった。

それまでも、実はやりたい事が山のようにあったのだが、
当時は自分のエネルギーの使い道が分からずにいた。

スペインに行くと、自分が外国人になる訳だから、
日本の常識がほとんど通用しない事に心地よさを覚えた。

そんなスペイン生活のある日、

自分の想像を遥かに超えてくるような出来事に遭遇した。

その衝撃の出来事のおかげで、

自分の中に眠っていた「何か」が呼び覚まされた。

うっ、物凄い世界を見てしまったな〜と興奮して衝撃の連続…

本物の音とかリズムとかそんなものちっとも分からなかったけど、

それは、

未知の世界を「ちらっ」っとだけ見せてもらったような感触…

だった。

うわっ、もっと見たい!

 

えっ?

誰が見せてくれたのって?

それが、

スペインで見たトマティートの演奏なんです。

その瞬間、自分史上最大の衝撃を受けて、

そこからフラメンコギターの道に進んで行ったんです。

きっとトマティートが、
自分の中に眠っていた「上手く言えない感覚」を代弁してくれたんでしょう。

自分はもともと音楽をやってたわけじゃなく、
学校でも音楽の授業があまり好きじゃなかったけど、、、

そんなキッカケがあって始めたんです。

これやらないと絶対に一生後悔するなって。

すでに25才にはなっていましたが…

そして、とりあえず「ギターが必要だろう!」と、
すぐに新聞に載ってる「不用品欄」を調べて、

何が何なのかサッパリ分からなかったが、
なけなしの3000ペセタで量産品のギターを買った。

さて、今度は先生探し…

フラメンコギターを教える先生はなかなか見つからなかったが、
人伝てに、何とか2人を見つけた。

まずはそのうち2人のどちらかに決めるために、

見学に行こうと電話したら、

「夕方4時に来い」という返事。

初めての体験だからと気合い入れて行ったが、

「オメェー何も弾けないじゃねぇかーーー!」と一蹴。

「えっ、弾けないから来るんでは?」と、
内心突っこんだが、さらに追い討ちをかけて来た。

「20才越えてギターを弾けるようになった奴はいない!
どうせやっても無駄だからやめとけ!」

と、二人からペシャンコに打ちのめされ、仕方なく独学で始めることに。

これらは全てスペインでの物語です。

後で知ったことなんですが、

趣味でやってる人のための教室というのがスペインにはなかったらしい。(当時の話)

どうやらスペインでは、
みんなお金を稼ぐためにギターを弾くらしい…

まさか自分がプロギタリストになるって、
フツーは最初からそんなこと思いもしないよね?

まぁ、そんなこんなでギターを始めました。

完全にあの衝撃で人生変わってしまったんです。

何回も言いますが、それが、

トマティートのギターです。

そして2018年現在で、20年間フラメンコギタリストとしてやってます。