ヒターナシンドローム

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どうも、最近は曲作りに励んでるメロンシートです。

 

今日はなかなか良い閃きがありました…

 

なんだか最近、閃きまくってるような気がします。( ̄▽ ̄)

 

さて、フラメンコの現場で長年仕事をしてると、
その業界独特の言葉が飛び交います。

「このレマーテは…」とか、「センティードはこれこれ…」

「このパソは…」とか、「ジャマーダはこう…」

 

こういう言葉が羅列し始めると、
初めて聞いた初心者は完全に意味不状態。

 

そりぁそうですね、
最初は自分も意味不でしたから。

 

まぁ、それが普通になってるとなると、
それだけニッチな世界の住人という証明です。

 

その中でも、よく出てくる言葉があります。

 

「ヒターノ」とか「ヒターナ」

これはスペイン語で、
ジプシー=正式名はロマのことなんですが、

 

どうしてもこの響きにフラメンコの人達は
夢やロマン、希望を感じてしまいます。

 

ヒターノといえば、
フラメンコの中で一種のステータスシンボル。

 

自分の好きなフラメンコギタリストの
「トマティート」もヒターノだし、

 

伝説的な歌い手カンタオールの
「カマロン」もヒターノだし、

 

伝説の踊り手バイラオーラの
「カルメン・アマジャ」もヒターナだし、

 

と、こんな感じに

「ヒターノ」&「ヒターナ」といえば、

フラメンコの世界では完全にブランド化されています。
(ヒターノ=ジプシー男、ヒターナ=ジプシー女)

 

なので、「ジプシー」に憧れを持ち、
それに夢やロマン、希望を持つ人がフラメンコ業界には結構多いです。

 

まぁ、

 

「ジプシー」に対する憧れは、
フラメンコやってる人であれば世界中問わずですが…

 

で、また長年やってる人ほど、
普通のスペイン人とジプシーのスタイルの違いがわかるようになって来ます。

 

ところがこないだ、あるフラメンカさんが

「やっぱりヒターナだよね。あの感覚。全然違うよ!
あ~あんな風に踊れたらいいよね~!」

と言ってました。

 

それをを聞いて自分は、

ほぉ~!

と思ったわけです。

 

そのフラメンカさんはまだ始めて間もない人。

 

そんなフラメンコ歴が短い人が一体どこにそれを見たんだろうと?

 

感覚の鋭さにも驚いたんですが、
ヒターノが与えるインパクトの強さにも驚きました。

 

初めて見た人をも巻き込む「何か?」を彼らは持ってる。

 

確かに、

ジプシーにしか表現できない独特のテンポ感があるし、
特にカンテにおいては独自のフレーズ感と浮遊感がある。

 

まるで時空間を歪められるような
不思議な世界へ迷い込んだような気分にさせられる。

 

ジプシー達はこんな感じに周囲に魔法をかけて巻き込んで来たんでしょう。

 

ハンガリーの古い諺で

「目の前でジプシーがバイオリンを弾いたら水でも酔える」

というのがあるそうです。

 

う~ん、これはジプシーのことをよく表しています。

 

そんな、彼らのまるで魔法使いのような感覚に翻弄され、
自分たちは、その不思議な感覚に強く惹かれているんだと思います。

 

よく、「お金じゃ買えないものがある」と言いますが、

これもそのひとつです。

 

ひとつなんですが、
その中でも1番遠い存在にあるように思います。

 

昔から、クラシックの大家達にも
多くの影響を与えて来たり、

 

各国の音楽と融合させ、
それぞれの発展に貢献したり、

 

こんな感じにジプシー達は、
中世以前から何かしらの形で音楽を演奏し続けて来たそうです。

 

もう少し詳しく知りたいと思って、

 

何年か前にジプシーについての
本を7冊も買って読んだことがあります。

 

それによると、
ジプシーがインド起源というのは有名な話なんですが、
インド以外の起源のジプシーも存在するらしい。

 

スペインやドイツに限らずですが、
部族によって入って来た時代が何百年かズレがあったり、

 

ユーゴスラビアのジプシーは差別を受けてない。
なぜなら国の半数くらいの人がジプシーだから。

 

とか、

 

フラメンコと全然関係ないことをいっぱい知りました。

 

あ、そうそう、

こんなことも書いてありました。

「敵に追われた時は全滅を防ぐために
何グループかに分かれて逃げる。
そして、何年か後にみんなで落ち合う」

 

えっ、と思いますよね?

SNSどころか電話がない時代の話です。

 

それぐらい不思議な力を持っている(持ってた)ようです。

 

世の中には、本当に
よくわからない不思議な物って多いですが、

 

そういう物に魅力も感じてしまうと、
どんどん片思いになって行きます。

 

まぁ、その片思い感覚に
酔いしれてるのかも知れませんが…

 

あ、そう…

ある片思いの人がこんなことを言ってました。

 

「出来ることなら、自分の血を全部ジプシーの血と入れ替えたい!」

 

あっ、それはまずいよ!

 

だって、

 

本当にそうなってしまったらどうするの?

 

この話を友達のジプシーに言ったことがあります。

 

すると、

「俺らヒターノの世界は大変やで。
女の人はずっと働いてなあかんしな、男はほとんど遊んでるけど。」

続いて、こう言った…

「俺でさえもヒターノの地区に行くと、おい、パジョ!どっから来た?
お前なんかが来るとこじゃないぞ!というくらい閉鎖的やで。」

と笑いながら言った。

 

続けてこう言った…

「俺らアーティスト一家は世界中に行って演奏して来たけど、
そこでもママは1番最後に寝て、1番最初に起きてご飯用意して、
洗濯して、夜はみんなが気持ちよく寝れるようにベッドメイキングして…
ママには本当に頭が上がらないよ!」

 

う~ん、

 

「自分の娘がもしヒターノと結婚すると聞いたら
絶対反対するよ!後ろ髪が長い男が来るのを
考えただけでもゾッとするよ。」

 

これを聞くとヒターナになっても特にいいことはなさそうだ。

 

彼らの芸に魅力はすごく感じる。

 

だけど生活はどうなんだろう…。

 

例え、なれたとしても、
毎日来る日も来る日もユニフォームであるエプロンを前に掛け、
その辺に生えてるローズマリーを千切っては観光客を追いかける。

 

そんな生活が待ってるだけなのだ。

 

 

 

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